October 25, 2012

BCPの詭弁

 盛んにBCPという言葉が使われています。これってリスクマネジメントの用語でBusiness Continuity Planのことですが、判りやすく言えば何事がおきてもお仕事が続けられるように備えましょうという、事業継続計画の事を指します。特にIT化が進んだがために、電源が落ちたらout!通信がとまったらout!データが跳んだらout!というのはままある話です。その対策を考えておくというのは悪いことではありませんが、BCPのために日常の仕事が煩雑になったのでは本末転倒であることは言うまでもありません。
 あくまで「いざ」と言う時に最低限の保全ができていればよいのです。一番恐ろしいのは、その「いざ」に備えるために高リスクを抱えること。たとえばBCPと効率性を求めてスマホ対応をすると通信とデータ管理・保全の上ではリスクは格段に増大してしまうことになります。
 特にWiFiなんかは災害時は一気に遮断される、携帯もつながらないのですから、ここに依存するものはあくまでサブツールの域を超えないのですよ。
 原理原則は紙ベースでしっかりした金庫のような書庫に保存したもののバックアップが複数のバックアップをもった手元と遠隔地のサーバーに保存されて、その鍵やアクセス権を明確にしておく事なのです。
 ITでBCPが革新されると言うのがいささかの詭弁に聞こえるのは、あくまでバックアップツールのひとつに過ぎないということなのです。